一週間か

ふーん。
呪怨の小説やら黒い家の小説やらを一晩で読む毎日です。


昨日は「二進法の犬」という小説を読んでます。
今までだらだらすごしてた27歳の男が、
やくざの組長とその娘の家庭教師をすることになって、
男も組長もその娘もさらにその周りにいる人も、
少しずつ変わっていく話です。


大衆紙連載ものだったからかエロシーンもあったりするんですが、
それがとってつけた感じもあったりもするのですが、
それ以外のシーンの描写、文章から立ち昇る硬質な雰囲気が、
なんとも気持ちよくて、今日仕事が無ければ一晩で読んでいたに違いありません。


この小説を読んで、「物語を語る」ことについて考えました。
ってたいしたことじゃないんですが。
最近RPGをやりません。
ゲームとしてかったるいのもありますが、物語がそれ以上にかったるいと思うようになりました。
具体的にはFF5あたりから。
FF5はジョブを変えて、アビリティを付け替えて、というのが非常に楽しかったんですが、話がつまらなかった。
なんでつまらなかったか、話が漫画みたいだったからです。
先読めませんでしたが進めてもなんか見たことのある展開で、
それが少年ジャンプみたいな感じで。
3以前は人間が意思をもって生きている感じがしたのですが、
4で「おや?」と思って、5でその感じがで確定してしまったんです。
6も買っては見たものの、ゲームはつまらなくは無かったけど、
多数の登場人物がばらばらの出発点から物語を語りつつ途中で合流して、
最終目的を果たす、という話ならばスティーヴン・キングの小説の方が
よっぽど面白いということに気がついてしまった。
でPSに移った7ですよ。
もう決定的でした。話がジャンプの漫画以下、オタクレベルにまで落ちていました。
話はしっかり語ろうとしているのかしていないのかはっきりしないし、
なんでヒロインが死ぬ必要があるのかさっぱりわからないし。
ラスボスがなんで人類を滅ぼそうとするのかさっぱりわからないし、
エンディングも物語をぽーんと放り出した感じがするし。
そもそも「新世紀エヴァンゲリオン」というアニメの影響を受けすぎているのが
素人目にはっきり分かってしまったのが興ざめでした。


ってただのFF批判になってますねw
他の例を出すとDCの「グランディア2」ですかね。
町で人の話を聞いて、困り事を聞いて、ダンジョン行って、困りごとの元凶である
モンスターを倒してハイ次の町ー、という作りでした。
ヒロインがラスボス(?)になるっぽい展開なのに、
主人公は16歳(うる覚え)にして凄腕の冒険者なのに、そのことに気づかない。
戦闘が楽しいのに、物語がアホなんです。先を知りたいとも思わない。
いまもうやっていません。もったいないです。


もういっこ。キングダムハーツ
ディズニーキャラつかってます、主題歌は宇多田ヒカル
で物語は?と思ったらなんと自分探し。ぽかーんです。
なんでディズニーつかってゲームキャラの自分探しに付き合わないいかんの?
エンターテイーメントみせろと。腹が立ちました。
でもこれ海外でも受けてるらしいですね。信じられない。


PS、SS以降3Dのゲームが主流になりました。
そのことでゲーム中のキャラクターは人間に近くなり、
自由に演技をさせられるようになり、描写の幅が広がりました。
広げるからには、それに応じた演出とか物語があるはずです。
そういうのが、技術先行になってしまって忘れられている感じがします。
物語りも、ゲームを作り以外のことをたくさん体験しないと作れないと思います。
体験しなくてもいいかな、想像力をいつも広げられるようにしないとだめだと思います。
その想像を骨にして、どんどん肉をつけていかないと、誰も見てくれません。
肉のつけ方は個人個人でやり方があるでしょう。
他人の肉をとってもいいし、まるっきり自分なり想像だけで肉をつけてもいいし。
他人から話を聞いて、自分の肉にしてもいいし。
そういう努力を怠っているのではないかなと思います。


まとめると、RPGで面白い物語を見せろということです。
日本で一番映画に近い(自称)FFが映画を作ったらずっこけた、というのが
あまりにも分かりやすい例なんですが、
ハリウッド映画はわかりやすいってよくバカにされますけど、
よく考えるとおかしいけど、雰囲気やら映像やら演出やら音楽やらで、
感情が飲み込まれるからすごいと思います。しかも地球規模で受けている。
ってキングダムハーツで言ってる時と矛盾してますな。
ぼくがおかしいだけかなー。
でも本当にRPGで面白い物語にあっていない。
それが不満です。ないかなー。