デビルマン見てきた。

ごめんなさいごめんなさい。あんなにぼろ糞に言ってしまったCASSHERN [DVD]紀里谷和明監督ごめんなさい。今更キャシャーンを全肯定します。あれは良い映画だ。同じくアップルシードの荒巻伸志監督ごめんなさい。あと無理やり連れて行ってしまった彼女に最大級の謝罪を表明します。ごめんなさい。
とにかく酷かった。もう今まで見た映画の中で(数少ないけど)一番酷い映画でした。どこがどう酷いかというと酷くないところを探す方が難しいくらい酷かった。開始5分で「やばい」と思い始めて20分過ぎた頃には確信に変わり心の中で「どうしようどうしよう」とずっと思ってました。何をどうするつもりだったんでしょうか。それで主人公の一日遅れの誕生日プレゼント「バイク」のシーンでなぜか爆笑。もう以後はまともに見ていませんでした。台詞ははぁ?っていう事しか言わないし(ヒロイン酒井彩名の初登場の台詞が「あんなやつと付き合うの止めれば?」人間を無差別に射殺している警官を発見して「やめろ!」とさけびながら主人公は止めるんだけど、その警官が親友で行方不明だった飛鳥了だということが判明したときの台詞が「生きていたのか?」)、映像がうまく言えないんだけど薄っぺらいし、話は原作のいいところを端折りながら舌っ足らずに語りつつ全て唐突に展開します。展開しつつ話は放り投げっぱなしです。一番でかいのがシレーヌのエピソードかな。予告でもフィーチャーされていたのに初戦が尻切れトンボでおわったので2戦目はいつだ、ジンメン戦の後か?とか思ったら最後まで出てこないし。伏線とか粋な演出は一切ございません。主役陣も大根ばっかで主人公の滑舌が悪くて「この人オンドゥルルラギッタンディスカーの人かな」とか思いながら見てました。
今まで初めて早く終わる事を切に祈ったんですけどこういう場合に限って長いんだよ。2時間以上あるし。なぜか永井豪が出てるし。鳥肌実も出てるし。モロ師岡も出てるし。スタッフロール見てたら夢野まりあが出てるし。ある一面を切ってみればというかキャストは意味不明に変なところで豪華なんだけどそれだけで終わっている。
楽しい映画を見ると「映画ってほんといいよなー」と嬉しい気分になるんだけど、つまらない映画を見るとむかついたり(なぜ)逆につまらないものを見た!!と言ってネタにする事が出来るからまあそれでいいかと思って気持ちをチャラする事が出来るんだけど、もちろん今回もそういうつもりで見に行ったわけですが、「デビルマン」の場合はつまらなさの底が抜けていて、ほんとの事言うと映画館の中で携帯で逐一突っ込みどころを実況しようと思ったくらいで、そこまでしないとマイナスの気持ちを消化できないくらいで、今こうして書いていても全然気持ちは治まらず「あーゼブラーマンみてー」と思っているくらいなので、中途半端な気持ちで見に行かない方がいいです。
あの原作をどこをどう料理すればこんな風になるのか、ドキュメンタリーを見たいと思いました。ある意味必見なのでまだ見てない方は1800円を捨てる覚悟を決めて見てきてください。