ソフト規制:松沢・神奈川県知事のブログに批判殺到

毎日新聞が神奈川知事vsネットの人らという記事を書いた。

同県の審議会は5月30日、主人公が銃で周囲の人たちを次々と殺害していく米国製家庭ゲームソフト1本を、県青少年保護育成条例に基づき有害図書類に指定、

ゴールデンアイ007のことやら?

18歳未満への販売や貸し出しの禁止を打ち出した。このためブログは開設直後から格好の”標的”となり「指定根拠があいまい」「ゲームが犯罪行為を助長するという科学的根拠を示せ」などの反対意見が殺到した。

当の記事読むと、実際あいまいなんですけどね。

それっぽい言及をしているところを取り上げると、

次に、青少年への悪影響の証明が必要ではないかとのご意見です。これまでも、ゲームソフトによるプレイを長時間行うことが、子どもの脳などに少なからぬ影響を与えることについて、いくつかの調査結果があるものの、残虐性の高いゲームが犯罪を誘発するかどうかの科学的証明は、まだ行われていないことは事実です。しかし、先日の東京で発生した両親殺害事件で、加害少年が今回指定したゲームソフトの愛好者であったという報道もあります。

ここだけかな。根拠がちょっと前の事件のマスコミ報道のみと言ってます。

○神奈川県のホームページ
神奈川県のホームページで、私の定例記者会見の記録をお読みいただけます。
次のページで「知事定例記者会見」を選んでください。

http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/hisyo/chiji/toppage.htm

○かながわインターネット放送局
映像・音声による記者会見の模様は、かながわインターネット放送局「知事記者会見」でご覧いただけます。
※配信は、会見日の翌々日(7月14日)以降となります。

http://www.pref.kanagawa.jp/stream/title_menu.html

こっちも見ないとアンフェアかもしれん。だが毎日新聞はこういった事は問題にしていない。これはこの事件(というほど騒ぐものではないかもしれんけど)を毎日新聞は野次馬的立場で伝えようとしていると受け取るべきか、未成年に対するゲームの悪影響は当然である、という立場なのか良く分からんところ。
と保留したいところだが、後段で立場がわかってくる。

同様の規制を全国に広げるよう提案すると、批判はさらにエスカレートした。

 ジョギングやラグビーを取り上げた日記(13日)も「ジョギングする暇があるなら、ゲーム規制についてのコメントを読んで」「近年、体育会系学生の犯罪が多い。スポーツ教育も見直さなければ公平性に欠ける」などとゲーム規制に関連付けて批判されている。

マスコミお得意の感情表現キター。「スポーツ教育」云々については確かに考えて欲しいところ。でも問題にしないんだろうね。世間を見ると体を動かす事は善と盲目的に信じられているんだから。ここでも当然問題にはされません。
という流れから見て、毎日新聞の立場は野次馬の視点でこの記事を書いていると思いました。

松沢知事は「内心、こんちくしょうと思う意見もあるが、多様な意見をいただくのは良いこと。ブログは絶対やめません」と一歩も引かない構えだ。

外部の意見を受け取りやすいブログという形式にしたのは知事の考えからで、圧力からではないと思う。どっかの市議会議員はせっかくの対話の場作ったのに自分で壊しちゃうし(http://kumakei.exblog.jp/ しかも続きを読めと誘っているサイトはただのお花畑)。だからこそ知事は「多様な意見をいただくのは良いこと」と仰って非難の嵐のなか立っている。その考えを無視して実は表現の自由に関わる、つまりマスコミにも無関係な事ではないのに「ネットでゲーオタが残酷ゲームを規制する地方県知事を寄ってたかって叩いてますよ?」と小さい話にしようとしている。
類が自分に及ばなければ無視しようとしているんでしょうが、そういう態度を見るとますますマスコミが情けないなと思う人はぼくだけではないと思う。ゲームだって表現物です。だからこそ新聞の既得権益を守る時ほど強く動け(再販制度とか)とは言いませんが(ここ笑うところだから)、そこはおかしいだろ、と突っ込んで欲しいです。
で、この問題の問題(?)は知事が変な根拠で規制を行おうとしている、というところなのになぜマスコミは気が付かないんだろう。気が付いているけど無視して自分の言いたい事(「ネットでゲーオタが残酷ゲームを規制する地方県知事を寄ってたかって叩いてますよ?」)をこの問題を用いて語ろうとしているだけなんだろうか。そうは思いたくないけど、今回の記事を読むとそう思わざるをえないが、果たして…