機動戦士ガンダムSEED総括その一

監督の言いたい事が炸裂しまくって、話の収拾がついていない感じがしてしまいました。

そもそも戦争の動機がいまいちわかりませんでした。多分1stと同じく宇宙に出たコーディネーターに対するナチュラルの弾圧みたいな物があって、結果開戦したのだとは物語の冒頭で語られる「血のバレンタイン」事件で推察できるのですが、そこから転がりまわってお互いを滅ぼしあうという非現実的な解決策しか持てないコズミックイラの世界ってなんて幼稚なんだろうと、いくら非現実的なアニメの世界でもそれはないだろうと思いながら見ていて最終回でも解決されずうーん、という感じで。

転がりまわったとはいってもクルーゼの意思があるじゃないかと突っ込みを戴きそうですが、世界を二分する戦争なのにたった一人の弱い動機で世界を引っ掻き回せるとは到底思わないのです。どちらの政府もとりあえずは民主主義で運営されているっぽいのに、それに反論や駆け引きやがきる政治家がいないのはなんなのかと。国民一人一人の意思が表現されてもいないし、ナチュラルでもコーディネーターへの偏見が無い人やその逆の立場の人もいるだろうにそういう人の意見がでてこない。しかし本当に無いのかといえば実はあって、それがキラたちアークエンジェルとその仲間達なわけだけどやってることといったらやっぱりC.E世界に於いては禁じ手の核搭載MSを使っての虐殺。

納得いかん。確かにクルーゼやアズラエルを倒してめでたしめでたしで自分たちが未来を作ると宣言したのは1stよりも力強いからええ終わり方だと思ったけれども、細かいところに目をやると、実際は細かくないんだけどどうも引っかかるところがあって全肯定できんなと思うのです。

でもドラマというか演出というか、そういった話を盛り上げる要素が一見めでたしめでたしで終わったのはいいもんです。エンディングを見終わった後は「福田、ようやった」とか思ったけどふと思い返してみると物語の根っこの部分が納得できなくてどうも気持ちの悪いものが残ってしまう。

まだ書き足りないけど一旦止めます。